国際結婚をすると、 「夫婦別姓になるけど、日本で生活していけるの?」 「通称名って何?使わないと不便?」 と疑問に感じる方は多いと思います。
結論から言うと、国際結婚で別姓になっても日本で生活は可能ですが、 通称名を使ったほうが圧倒的に楽になる場面が多いです。
この記事では、 国際結婚で別姓となった外国人配偶者が、通称名を取得した実体験をもとに、
- 通称名の基本知識
- 取得した理由
- メリット・デメリット
- 実際の手続きの流れ
を、これから国際結婚を予定している方にも分かりやすく解説します。
国際結婚では原則「夫婦別姓」になる
日本人同士の結婚とは異なり、 国際結婚では原則として夫婦別姓になります。
- 日本人配偶者:日本の戸籍上の氏名
- 外国人配偶者:母国の氏名(パスポート表記)
日本の戸籍制度では、 外国人配偶者は戸籍に「氏」を持たないため、 日本人配偶者と同姓になることはできません。
通称名とは?
通称名とは、 本名(パスポート名)とは別に、日本国内で日常的に使用できる名前のことです。
国際結婚の場合、
- 日本人配偶者の姓
- 日本語表記にした名前(漢字・カタカナなど)
などを通称名として登録するケースが多く見られます。
※通称名は戸籍上の氏名ではありません。
通称名は使わなくても生活できる?
結論として、通称名がなくても生活は可能です。
ただし、実際に生活してみると、 次のような場面で不便を感じることがあります。
- 病院や学校で名前を呼ばれる
- クレジットカードや会員証の名義
- 子どもと姓が違うことへの説明
- 人名用漢字以外で登録できないサイトがある
- 名前の発音を毎回説明する必要がある
私たち夫婦も、 別姓のまま生活してみて、 通称名があったほうが圧倒的にスムーズだと感じました。
通称名を取得した理由(実体験)
私たちが通称名を取得した主な理由は、次の通りです。
- 健康保険の扶養手続きで名前表記が問題になった
- マイナンバーカードに漢字表記ができなかった
- 日本人配偶者と姓が違うことの説明が毎回必要だった
特に、 行政手続きや会社関係では通称名が使えると非常に便利でした。
通称名でできること・できないこと
通称名でできること
- 住民票への通称名併記
- マイナンバーカードへの通称名併記
- 健康保険証での使用(保険者による)
- 銀行・携帯電話など一部契約
通称名でできないこと
- パスポート名の変更
- 在留カードの氏名変更
- 戸籍上の氏名変更
※通称名の利用範囲は、機関によって異なります。
通称名を取得する手続きの流れ
一般的な流れは次の通りです。
- 市区町村役場で通称名の申請
- 通称名を使用していることを示す資料を提出(※自治体による)
- 住民票に通称名が併記される
- マイナンバーカードに通称名を反映
※必要書類や対応は自治体によって異なるため、 事前確認がおすすめです。
通称名申請の体験談
私たち夫婦は、配偶者ビザ取得後、在留カードの住所登録のために市役所を訪れた際に通称名の申請を行いました。
しかし、市役所では住所登録はできたものの、通称名の申請はできませんでした。
理由は、
通称名は法律上の氏名変更ではなく、住民票の記載事項であり、住民票を管理しているのは区役所のため
という説明でした。
そのため、当日改めて区役所へ行き、通称名を申請・登録しました。
申請手続きは、
- 申請用紙に申請理由
- 登録する通称名(表記・読み方)
を記入し、在留カードを身分証明書として提出するだけでした。
申請理由には、
- 「婚姻のため」
- 「健康保険証を発行するため」
と記載しました。
私たちの自治体では、通称名を使用していることを示す資料の提出は求められませんでした。
申請後は、
- 通称名を併記した住民票の発行
- 通称名併記のマイナンバーカード申請
もあわせて行いました。
※対応や必要書類は市区町村によって異なるため、必ず事前に確認しましょう。
通称名を使う際の注意点
- すべての手続きで使えるわけではない
- 本名との使い分けが必要
- 書類上の名前不一致に注意
重要な契約や公的手続きでは、 必ず本名(パスポート名)を基準に考える必要があります。
身分証明書として、在留カードを提出する際には、在留カードには通称名を併記できないので、本名(パスポート名)になります。
まとめ|国際結婚と通称名の考え方
国際結婚では、 夫婦別姓は避けられません。
しかし、通称名をうまく活用することで、 日本での生活はかなりスムーズになります。
- 別姓でも生活は可能
- ただし通称名があると便利
- 行政手続きとの相性は要確認
これから国際結婚を予定している方や、 別姓で不便を感じている方の参考になれば幸いです。

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