【実体験】外国人配偶者を会社の健康保険の扶養に入れた手続きまとめ(国際結婚)

国際結婚の手続き

外国人配偶者は健康保険に入れるののか

国際結婚をして日本で生活を始めると、 「外国人配偶者は日本の健康保険に入れるのか?」 と疑問に思う方は多いと思います。

結論から言うと、条件を満たせば外国人配偶者も必ず健康保険に加入できます

むしろ、日本に住民票がある以上、健康保険に入らないという選択肢は原則ありません。 外国人配偶者は、次のいずれかの健康保険に加入する義務があります。

  • 配偶者(日本人)の会社の健康保険の扶養に入る
  • 外国人配偶者自身の勤務先の健康保険に入る
  • 国民健康保険に入る

この記事では、私の妻(外国人配偶者)を会社の健康保険の扶養に入れた実体験をもとに、 外国人配偶者が健康保険に入る条件・メリット・デメリット・実際の手続きの流れまで詳しく解説します。


私たち夫婦の状況

私たち夫婦の状況は、次の通りです。

  • 夫:日本人、会社員
  • 妻:台湾人、専業主婦(無収入)

この状況では、妻が日本で加入できる健康保険は、次の2択でした。

  1. 私が勤めている会社の健康保険の扶養に入る
  2. 国民健康保険に入る

私たち夫婦は、① 配偶者(私)の会社の健康保険の扶養に入るという選択をしました。

※妻が日本で働いている場合は、妻自身の勤務先の健康保険に加入することになります。


外国人配偶者を健康保険の扶養に入れる条件

外国人配偶者を、日本人配偶者の健康保険の扶養に入れるには、主に次の条件があります。

① 在留カードを持っていること

短期滞在(観光ビザ)ではなく、 配偶者ビザなどの中長期在留資格を持っている必要があります。


② 年収130万円未満であること

  • 日本での収入
  • 海外からの収入

これらを含めて、年収130万円未満であることが原則条件です。 (※健康保険組合によって細かい基準は異なります)


③ 日本で生活していること

  • 日本に住民票がある
  • 日本で生計を共にしている

といった点が確認されます。


これらの条件を満たしていれば、 外国人配偶者でも日本人配偶者の健康保険の扶養に入ることが可能です。


健康保険の「扶養」とは?

国際結婚に限らず、 「そもそも健康保険の扶養とは何か?」 と疑問に思う方も多いと思います。

正直に言うと、私自身も結婚するまで 健康保険の扶養についてほとんど知識がありませんでした。

ここでは、

  • 扶養に入るとどうなるのか
  • 扶養に入らないとどうなるのか

を簡単に解説します。


健康保険の主な選択肢は3つ

外国人配偶者が加入できる健康保険は、基本的に次の3つです。

  • 配偶者の会社の健康保険の扶養に入る
  • 外国人配偶者自身の日本での勤務先の健康保険に入る
  • 国民健康保険に入る

この中から、収入状況や働き方に合わせて選ぶことになります。


配偶者の健康保険の扶養に入るメリット

① 保険料の自己負担がゼロ

健康保険の扶養に入っても、 日本人配偶者の健康保険料が増えることはありません

また、保険料は会社が給料から天引きしてくれるため、 毎月支払い手続きをする必要もありません。


② 医療費の自己負担は3割(高額療養費制度あり)

病院や薬局での医療費は、原則として自己負担3割です。 また、医療費が高額になった場合でも、高額療養費制度を利用できるため、 一定額以上の負担が戻ってくる仕組みがあります。

※高額療養費制度を簡単に説明すると、医療費が高額になった場合でも、自己負担額に上限を設ける制度です。


配偶者の健康保険に入るデメリット

一方で、配偶者の健康保険の扶養に入ることには、注意点やデメリットもあります。

① 収入制限(130万円の壁)がある

健康保険の扶養に入るためには、年収130万円未満である必要があります。

そのため、

  • パート・アルバイトで働き始めたい
  • フルタイムで働く予定がある

といった場合には、将来的に扶養から外れる可能性があります。


② 働き方の自由度が下がる

「少しだけ働きたい」と思っても、 収入が増えすぎると扶養から外れてしまうため、 働く時間や収入を調整する必要があります。


③ 健康保険組合ごとに判断が異なる

扶養に入れるかどうかは、 最終的に加入している健康保険組合の判断になります。

  • 入国直後は認められない
  • 書類提出が多い

など、会社や健康保険組合によって対応が異なる点には注意が必要です。


国民健康保険との違い

ここで、配偶者の健康保険と国民健康保険の違いを簡単に比較します。

項目配偶者の健康保険(扶養)国民健康保険
保険料0円所得に応じて発生
医療費負担3割3割
支払い方法会社が管理自分で支払う
収入制限ありなし

収入がない、または少ない期間は、 配偶者の健康保険の扶養に入る方が金銭的な負担は軽くなるケースが多いです。


私たち夫婦が扶養を選んだ理由

私たち夫婦の場合、

  • 妻は入国後すぐに働く予定がなかった
  • 日本での生活に慣れる期間が必要だった
  • 新婚旅行などの計画があった

という理由から、 まずは日本人配偶者の健康保険の扶養に入る選択をしました。

結果として、

  • 毎月の保険料負担がなく
  • 手続きも会社経由で完結

したため、精神的にも金銭的にも楽だったと感じています。

加入時に困ったこと

結婚直後に扶養申請をしましたが、 最初は認められませんでした

理由は

  • 住民票・マイナンバーカードが未取得
  • 妻の名前に人名用漢字以外の文字が含まれていた

です。

配偶者ビザ取得後

  • 通称名の取得
  • マイナンバーカード(通称名併記)登録

を行い、再申請して無事に扶養に入ることができました。

※通称名は健康保険証にも使用できます。

申請の流れ(実体験)

私の会社の場合、申請は申し込み用紙に必要事項を記入するのみでした。

提出書類

  • 会社指定の申込書
  • 戸籍謄本(結婚証明)
  • 妻のマイナンバーカードのコピー
  • 住民票
  • 給与所得証明書を提出できない理由書

申請から約1週間で、 マイナンバーカードに保険証が紐づけされました。


まとめ

外国人配偶者であっても、 条件を満たせば日本の健康保険に必ず加入できます

特に、

  • 無収入・低収入
  • 入国直後
  • 専業主婦(主夫)

といった場合は、 配偶者の会社の健康保険の扶養に入る選択が、 もっとも負担の少ない方法になることが多いです。

ただし、 将来働き始めるタイミングでは、 健康保険の切り替えが必要になる点も忘れないようにしましょう。

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